天然の檜でつくるモビールワークショップ-部屋の飾り方を学ぶ-

イベント報告

2021年7月1日(木)

家具・プロダクトデザイナーの上原理恵さんをお招きして天然の檜でつくるモビールワークショップを開催しました。昨今のおうち時間に加えて、6月といえば梅雨の季節。長い時間過ごす家を居心地の良い空間にしようと取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は「部屋を飾る」という視点を交えて、モビールのつくり方を伝授していただきました。

空間を彩るモビール

部屋に1つ吊るすだけで空間に動きを出してくれるモビール。元々は吊るし飾りとしてデンマークで誕生し、「動く彫刻」とも呼ばれています。モビールはそれぞれの天秤が他の天秤形を重りとして吊り下げる構造になっていて、空気の流れによって、それぞれが揺れ動き全体として常に釣り合いを保つようにつくられています。

今回のワークショップではモビールの設計方法やバランスの取り方はもちろん、モビールの取り付け方、リビングやトイレ、廊下、玄関など飾る場所による印象の違いもレクチャーしていただきました。賃貸物件に住んでいると部屋をカスタムすることにハードルを感じますが、壁や天井を傷つけずに部屋を飾る方法はたくさんあります。

国産ヒノキで環境保全を考えるきっかけに。

講師の上原さんは「木とこどものくらし研究所」を主宰され、主に天然木でつくられたこども向けの家具やおもちゃのデザイン・制作を手がけるほか、こども向けの木工ワークショップも開催されています。今回は数ある天然木の中でも特に美しい光沢、そして特有の芳香を持つヒノキを使ってモビールをつくりました。

パーツとしてお持ちいただいたのは、高知県産の「四万十ヒノキ」。香り高く、淡い桜色が美しい良質な材です。森を健やかに保つためには、間伐といって過密になった林を適切な生育状況にするために伐採する必要があります。今回のワークショップで使用したパーツの材料は、そのヒノキの間伐材を集成材に加工したものです。間伐材を有効活用することによって、森を守ることにも繋がります。

デジタル技術を取り入れたものづくりの面白さ。

パーツは、西千葉工作室にあるレーザー加工機を使って加工をしました。レーザー加工機とは、レーザー光を当てて素材をデータ通りに彫刻・切断できるデジタル工作機械です。「ものづくり」と聞くと手先の器用さに左右される印象がありますが、デジタル工作機械はデータ通りに加工してくれるとっても便利な機械。昔は企業の工場などで一部の人しか触れない機械でしたが、今では一般の人も触れることができるくらい身近な機械になりつつあります。

今回は四万十ヒノキの他に、レーザー加工機と相性の良い透明のアクリルを加工して、パーツをご用意いただきました。

オリジナルのモビールをつくる

いよいよモビールづくりスタート。設計図上にパーツを並べて組み替えながら、モビールを設計していきます。組み合わせやパーツの向きによってガラッと印象が異なるので、みなさんウンウン唸りながらも設計を楽しんでいました!

設計が終わったら組み立て。まずはパーツの向きに合わせてボール盤で穴あけをします。次に、ワイヤーのいろんな箇所を支点にしながら、重さの均衡を取れる場所を探していきます。あえてパーツの重さを偏らせて、モビールのデザインを工夫する方も。一見難しそうに感じる組み立て作業ですが、子どもたちも支点を取りながらなんなくクリア!

「部屋を飾る」という選択肢を暮らしの中に

午前・午後と計20名の方にご参加いただき、20通りのオリジナルのモビールが完成しました。同じパーツを使っても、向きや組み合わせでこんなにも印象が変わるなんて驚き!スタイリッシュなモビールもあれば、柔らかい雰囲気のものも。みなさんの家にどんな風に飾られるのか楽しみです。

今回はモビールをつくることを通して、普段自分が過ごす部屋を楽しむ視点を学びました。モビールではなくともポストカードひとつ飾る、本をひとつ立てかけるだけで部屋の雰囲気ってガラリと変わりますよね。なかなか外に出かけづらい状況ですが、暮らしの中での小さな工夫やアップデートが新鮮な気持ちや刺激をもたらしてくれることに気づきました。

講師の上原さんからは下記のコメントをいただきました!
「とても和やかな雰囲気で、楽しいワークショップでした。皆さん、パーツに糸をつける作業に苦戦されていたようですが、その分、組み上がった時の笑顔は格別でした。ボール盤など、小さなお子さんにも扱いやすい電動工具も体験してもらえたり、親子で協力し合いながらバランスを取っていたシーンも微笑ましく、こども連れの方にも楽しんでもらえたかな?と思います。大人の参加者の皆さんは、設計にとてもこだわっていて、どれも独創的な作品に仕上がっていました。皆さんとても真剣な顔つきで取り組んでいたのが印象的でした。」

次回は12月頃、クリスマスモチーフで開催できたらいいですね、と早速企画中。乞うご期待です!

このイベントに関わったスタッフ

弓立 理恵

デザインはものづくりの大切な要素のひとつ。ちょっとこだわるだけでも、使いやすく、そしてかっこよくすることができます。デザインに関する困りごと、気軽にご相談ください!

高橋 鈴佳

スタッフとお客さんを面白がりながらお店をつくる人。ものづくりの場が人の暮らしとまちにどんな広がりを生み出せるか実験中。休日は安宿と銭湯をフィールドワークしています。

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